GMKtec NucBox K8 Plus(Ryzen 7 8845HS) |USB4×2+OCuLinkで“伸びる”ミニPC
Ryzen 7 8845HS+Radeon 780Mの強力iGPUに、USB4×2とOCuLinkで外付けGPUや多画面も視野。デュアル2.5GbEやM.2×2で据え置き用途に強い一台。<br>ただし無線はWi‑Fi 6止まり、DP規格表記に揺れがあるなど細部は要確認。
結論
買っていい人:省スペースで仕事+ライト〜中程度のクリエイティブやゲームを1台でこなしたい人。マルチモニタ/有線LAN重視、将来はeGPUで伸ばす計画にも合う。
見送るべき人:重いAAAを高設定で長時間やる人、静音最優先の人、Wi‑Fi 6E/7必須の人。iGPU止まり・ファン音は負荷でそれなり、無線も最新規格ではない。
USB4×2+OCuLinkで映像出力とeGPU拡張に強い。将来のパワーアップ余地が大きい。
4画面同時出力&8K対応(HDMI 2.1/DP/USB4)。在宅ワークの生産性が上がる。
M.2×2(PCIe 4.0)でSSDを増設しやすい。標準でも32GBメモリ+1TBで即戦力。
基本スペックと特徴
基本スペック(クリック/タップで展開)
| PCタイプ | デスクトップパソコン / ミニPC |
|---|---|
| ブランド / モデル | GMKtec / NucBox K8 Plus(GMK-K8 PLUS-32/1T-W11Pro) |
| 画面 | 内蔵ディスプレイなし(外部モニタ接続で使用)。 |
| メモリ | 32GB DDR5-5600(16GB×2, SO-DIMM) |
| ストレージ | 1TB NVMe SSD(M.2 2280, PCIe 4.0) |
| グラフィックス | AMD Radeon 780M(RDNA3, iGPU)。 |
| カメラ / マイク | 内蔵カメラ/マイクなし。3.5mmオーディオ端子搭載。 |
| 無線 | Wi‑Fi 6、Bluetooth 5.2、2.5GbE ×2(有線LAN)。 |
| 入出力 | 前面:OCuLink ×1、USB4 Type‑C ×1、USB 3.2 Gen2 Type‑A ×2、3.5mmオーディオ、電源ボタン。 |
| 外部出力 | 同時4画面:HDMI 2.1(最大8K@60Hz)、DP(8K@60Hz表記あり)、USB4 Type‑C ×2(最大8K@60Hz/4K@144Hz想定)。 |
| バッテリー | バッテリー非搭載(ACアダプタ 120W)。 |
| サイズ / 重量 | 125.00×132.00×58.00 mm / 600 g |
| OS | Windows 11 Pro |
日本流通の公称ではメモリ最大96GB・Wi‑Fi 6。8K/高リフレッシュはケーブルやモニタ条件・DP版数で制約が出る場合あり。
要点:強力iGPU+豊富な映像出力にUSB4×2とOCuLinkで“後から伸ばせる”ミニPC。
eGPU前提の逃げ道が用意されている(OCuLink/USB4)。まずはiGPUで運用→将来強化が現実的。
M.2×2で増設が簡単。ゲーム/素材で容量が膨らんでも対応しやすい。
2.5GbE×2で宅内サーバ/NAS/ルータ検証にも応用できる。
推しポイント:“軽・静・長持ち”+2外部出力で万能な日常機に
良いところ
Ryzen 7 8845HS+Radeon 780Mで多くの作業が俊敏。
USB4×2とOCuLinkで映像/ストレージ/外付GPUまで広く対応。
M.2×2(PCIe 4.0)でSSDの拡張が容易。標準1TBも嬉しい。
デュアル2.5GbEで有線が強い。宅内ネットワークの実験機にも◎。
4画面同時出力や8K表記でマルチタスクが捗る(条件付き)。
注意して選びたい点
iGPUは中位級:AAAは1080p・中設定が現実的。高設定/高fpsはeGPU前提。
ファン音:高負荷ではそれなりに聞こえる。静音最優先には不向き。
無線はWi‑Fi 6止まり:6E/7必須なら別機種やアダプタ追加を。
DP規格表記に揺れ:DP 2.1/2.0の記載が混在。8K/高リフレッシュは要実機確認。
最大メモリは96GB表記が公式流通で一般的。128GB表記もあるが動作は環境依存。
どんな人におすすめか
| 目的・シーン | おすすめ度 | 理由 / コツ |
|---|---|---|
| 安定動作・静音 | △ |
理由を見る常用は静かだが、高負荷でファン音が出る。設置場所の配慮は必要。 |
| 軽さ・持ち運び | △ |
理由を見る約600gと軽いが据え置き想定。ACアダプタ運用。 |
| バッテリー重視 | × |
理由を見るバッテリー非搭載。モバイル利用は不向き。 |
| コスパ重視 | ○ |
理由を見る32GB/1TB標準で総合力良。セール時は割安感が強い。 |
| 入力の快適さ | △ |
理由を見る外付けキーボード/マウス次第。USBが多く接続はしやすい。 |
| 画面の見やすさ | ○ |
理由を見る4出力でデュアル/トリプル環境が組みやすい。 |
| Web会議 | △ |
理由を見るカメラ/マイクは外付け必須だが動作は軽快。 |
| 事務作業・学業 | ○ |
理由を見るChrome多数タブやOfficeは余裕。USB4ドックで配線も整理しやすい。 |
| 写真・軽い動画編集 | ○ |
理由を見るiGPUでもFHD〜4K軽作業は◎。長尺/重効果はeGPUや上位機推奨。 |
| ゲーム | △ |
理由を見るeスポーツ系は快適。AAAは設定調整が必要。eGPU増強で大幅改善可。 |
| 開発・解析 | △ |
理由を見るDocker/VMもメモリ32GBで扱いやすい。重い並列ビルドは時間がかかる。 |
| 拡張性・長期運用 | ○ |
理由を見るM.2×2・SO‑DIMM×2・OCuLinkで拡張余地が大きい。 |
実機レビューでの論点(要点だけ)
天板回転で開閉→メモリ/SSDに即アクセス。M.2×2で増設が簡単。
負荷時の温度/音は“ミニPCとして標準的”。設置とエアフロー確保で安定。
4出力の使い勝手は良好。USB‑C経由はケーブル/モニタ相性に注意。
ユーザー環境(モニタ規格/ケーブル/ドック)で挙動差が出やすい項目です。高解像・高リフレッシュは条件確認を。
注意点ガイド
AAA高設定は厳しい(iGPU)。eGPUや別カテゴリ機が必要。
Wi‑Fi 6止まりで将来の無線高速化余地が小さい。
DP版数の表記ゆれ。8K/高リフレッシュは構成依存。
高負荷の連続運転ではファン音と温度が上がる。
付属ACアダプタは120W。eGPU同時運用などは電源計画が必要。
“据え置きで拡張しながら使う”のが本機の本質。静音/無線最新/即ハイエンド3Dを求めるなら他選択が堅実。
比較・代替案
NucBox K8 Plus(32GB/2TB):容量を最初から増やす構成。価格差と外付け増設のどちらが得か比較を。
NucBox K6(Ryzen 7 7840HS):一段下のCPUで価格重視。USB4はあり、OCuLinkは要確認。
Beelink SER8(Ryzen 7 8845HS):同世代CPUで筐体/冷却の違いを比較。
MINISFORUM UM/EliteMini系:USB4やLAN構成が豊富。セール時の価格に注目。
“最初からdGPU”が必要:小型SFFデスクトップ(GeForce/Radeon搭載)という選択肢も。
同クラスはセール価格の変動が大きい。映像/ネットワーク条件と価格のバランスで比較を。
まとめ:“日常最強の軽量機”だが、値段と拡張性で人を選ぶ
NucBox K8 Plusは、Ryzen 7 8845HS+Radeon 780Mの実用3D性能に、USB4×2とOCuLink、M.2×2、2.5GbE×2を詰め込んだ“拡張で伸びる”ミニPC。iGPUゆえAAAは妥協が必要で、DP/無線規格も過信は禁物だが、据え置きの省スペース機として完成度は高い。
買ってよい人:多画面・有線LAN重視で小型デスクを作りたい/将来はeGPUで強化したい。
見送る人:静音/無線最新/AAA高設定を一挙に満たしたい(dGPU搭載のSFFや上位機の方が近道)。
購入時にケーブル規格(HDMI 2.1/DP/USB‑C)と必要なSSD容量を見積もる。メモリは32GBで十分だが重作業は増設も検討。
用語の超かんたん解説
- OCuLink
内蔵PCIeを外部に出す規格。eGPU(外付けGPU)接続で帯域に余裕があり、USB4接続より速度・安定性で有利な場合がある。
- USB4
最大40Gbpsの汎用ポート。映像出力(DP Alt)や高速ストレージ/ドック/給電に対応。ケーブルと機器の対応が重要。
- Radeon 780M(iGPU)
CPU内蔵グラフィックス。フルHD中設定のゲームや軽い動画編集なら実用。AAA高設定は専用GPUが有利。
