GEEKOM A9 Max(Ryzen AI 9 HX 370) |USB4×2・HDMI2.1×2で“4画面8K”対応
Zen 5世代のRyzen AI 9 HX 370+Radeon 890Mを小型ボディに。USB4×2、2.5GbE×2、Wi‑Fi 7、DDR5×2/M.2×2で据え置き運用の土台はしっかり。価格は強気、重い3Dゲームは設定調整が前提。
結論
買っていい人:小型の据え置きPCで“AI/多画面/高速通信”をまとめて欲しい人。オフィス作業、ブラウジング多数タブ、写真現像や1080p中心の軽い動画編集、生成AIのローカル推論(NPU/CPU/GPU併用)まで幅広く快適。2.5GbE×2やUSB4ドックで在宅ワークの母艦にも。
見送るべき人:最新3Dゲームを高画質で長時間/価格対性能に超シビア/完全無音を求める人。iGPUなのでAAAは設定を落とす前提。高負荷ではファン音もそれなり。
Ryzen AI 9 HX 370は12コアCPU+NPU最大50TOPS。総合AI処理は80TOPS級でローカルAIが実用域。
Radeon 890M(RDNA3.5, 16CU)は1080p中〜高のeSports系が現実的。重いAAAは設定を下げるかFSR併用。
USB4×2・HDMI2.1×2・2.5GbE×2で拡張自在。。
基本スペックと特徴
基本スペック(クリック/タップで展開)
| PCタイプ | デスクトップパソコン / ミニPC |
|---|---|
| ブランド / モデル | GEEKOM / A9 Max |
| 画面 | 外部モニタ接続前提(本体にディスプレイは非搭載)。 |
| メモリ | 32GB(DDR5-5600 SO-DIMM×2/デュアルチャネル)。 |
| ストレージ | 2TB NVMe SSD(M.2 2280/PCIe 4.0×4)。。 |
| グラフィックス | AMD Radeon 890M(RDNA 3.5, 16CUの統合GPU)。 |
| 無線 | Wi‑Fi 7、Bluetooth 5.4、2.5GbE有線LAN×2(RJ45)。 |
| 入出力 | 前面:USB-A 3.2 Gen2 ×4、3.5mmヘッドセット。側面:SDカードリーダー4.0。背面:USB-A 3.2 Gen2 ×1、USB-A 2.0 ×1、USB4 Type‑C ×2(DP Alt対応/うち1基はPD入力対応)、HDMI 2.1 ×2、2.5GbE ×2、DC入力、Kensingtonロック。 |
| 外部出力 | HDMI 2.1×2+USB4(DP Alt)×2で最大4画面。。 |
| サイズ / 重量 | 135.00×132.00×46.90 mm |
| OS | Windows 11 Pro |
数値・仕様はメーカー公式/直販ページに基づく。構成により差異あり。8K/高リフレッシュ出力は接続条件に依存。
要点:USB4×2・HDMI2.1×2・2.5GbE×2・DDR5×2・M.2×2で“小型でも本気”の土台。
最大128GBメモリ&M.2×2で拡張しやすい。AI/仮想環境のメモリ食いにも備えられる。
890M iGPUは1080p中心なら十分。重い3Dは設定調整+FSR併用が現実的。
USB4で外部GPU/高速ストレージ/ドック運用が可能(帯域はTB4未満。用途により要検討)。
推しポイント:“軽・静・長持ち”+2外部出力で万能な日常機に
良いところ
Ryzen AI 9 HX 370+Radeon 890Mで軽〜中量級作業がキビキビ。ローカルAIの実用度も高い。
USB4×2・HDMI2.1×2・2.5GbE×2:多画面・高速ネットワーク・高速ストレージが揃う。
メモリ最大128GB/M.2×2:小型でも拡張の余地が大きい。
Wi‑Fi 7/BT5.4対応でワイヤレスも最新世代。
全金属ボディ+デュアルヒートパイプなど冷却設計が堅実。
注意して選びたい点
価格は強気:同価格帯の旧世代ハイエンドdGPU搭載PCと比べると3D性能で劣る。
AAAゲームは荷が重い:1080p中設定が目安。高画質/高fpsは難しい。
USB4 eGPUは万能ではない:帯域/相性の壁あり。外部直結モニタ推奨。
8K/4K高リフレッシュはケーブル/機器要件がシビア。期待通り動かない例も。
高負荷時はファン音が出る。静音最優先なら不向き。
どんな人におすすめか
| 目的・シーン | おすすめ度 | 理由 / コツ |
|---|---|---|
| 安定動作・静音 | △ |
理由を見る普段使いは静か。重い処理ではファンが回るので設置場所とエアフローを確保。 |
| 軽さ・持ち運び | △ |
理由を見る片手サイズで持ち運びやすいが、ACと外部モニタ/入力機器は別途必要。 |
| バッテリー重視 | × |
理由を見る内蔵バッテリー非搭載の据え置き前提。 |
| コスパ重視 | △ |
理由を見るI/Oと拡張性は優秀だが、価格はやや強気。用途がハマれば有利。 |
| 入力の快適さ | × |
理由を見るキーボード/マウスは外付け前提。好みのデバイスを選べる点は○。 |
| 画面の見やすさ | △ |
理由を見る外部モニタ次第。4画面運用も可能で情報量を稼げる。 |
| Web会議 | △ |
理由を見る有線LAN/Wi‑Fi 7と入出力の自由度は高い。カメラ/マイクは外付け前提。 |
| 事務作業・学業 | ○ |
理由を見る多画面+高速ストレージで資料作成が快適。小型でデスクが片付く。 |
| 写真・軽い動画編集 | ○ |
理由を見る890Mと高速NVMeでFHD中心なら快適。4K長尺は設定/運用の工夫が必要。 |
| ゲーム | △ |
理由を見るeSports系は1080p中〜高で○。重いAAAは画質/解像度を下げる前提。 |
| 開発・解析 | ○ |
理由を見る12コアCPUと最大128GBでDocker/VM/LLMのローカル検証がしやすい。 |
| 拡張性・長期運用 | ○ |
理由を見るSO-DIMM×2とM.2×2、2.5GbE×2で拡張余地が大きい。 |
実機レビューでの論点(要点だけ)
Time Spy 4,1k〜4,4k台の報告が多く、iGPUとしては上位。1080pの軽〜中量級ゲームは現実的。
32GB/2TB構成は“とりあえず使える”初期値。用途次第でメモリ増設の恩恵大。
筐体の質感が高く、VESAマウント対応で設置自由度が高いという声。
内部は増設可能だが、配線/スペースがタイトで作業は丁寧さが必要という指摘も。
レビュー傾向の要約。性能・騒音は設置環境/負荷/BIOS設定で変動。外部出力は対応解像度/リフレッシュとケーブル規格を事前確認。
注意点ガイド
端子は豊富だが帯域の壁:USB4 eGPUや多デバイス同時利用は帯域/相性に注意。
AAAゲームには非力:iGPUゆえ画質とfpsの両立は難しい。
高負荷時の騒音:ファンが目立つ場面あり。静音重視なら設置/設定の工夫を。
8K/高リフレッシュの条件:ケーブル/モニタ/ポートの組合せ要件が細かい。
価格:小型高機能ゆえ。旧世代の値下げ機と要比較。
据え置き前提の“小型ワークステーション”。快適運用には周辺機器(モニタ、ドック、入力機器、外部ストレージ等)の計画も合わせて。
比較・代替案
A9 Max(64GB/128GB):メモリ要求が高い用途(VM/LLM/After Effects等)は最初から増量を推奨。
A9 Max(SSD追加):M.2 2230スロットを活用しOS/作業用で分けると快適。
価格優先:前世代のRyzen 9 8945HS/7840系ミニPC(dGPUなし)。3Dは落ちるが価格は下がりやすい。
3D性能重視:小型でもdGPU内蔵ミニPCや据え置きゲーミングPC。AAAや4K編集が主ならこちら。
より上位のAI/CPU:同社A9 Megaなど上位APU機(価格は大幅↑)。
同シリーズ/代替は販売時期・在庫で仕様が変わる場合あり。購入前に公式の最新仕様を確認。
まとめ:“日常最強の軽量機”だが、値段と拡張性で人を選ぶ
GEEKOM A9 Maxは、最新APU+豊富なI/Oを小型筐体に凝縮した“小型AIワークステーション”。USB4×2や2.5GbE×2、4画面出力で据え置き環境の中核にできる一方、価格は強気で、AAA級の3Dは不得手。使い道がハマる人には強力な選択肢。
買ってよい人:多画面で事務/開発/クリエイティブを快適にし、ローカルAIや高速ネットワークも活用したい。
見送る人:最新ゲームの高画質・高fps、本格4K長尺編集、完全無音や最安重視。
価格は2025-10-23時点の参考。セール/クーポンで上下するため最新価格を要確認。
用語の超かんたん解説
- Ryzen AI 9 HX 370
Zen 5+Zen 5cの12コアCPUに、50TOPSのNPUとRadeon 890Mを統合した最新APU。小型でもAI/汎用処理が強い。
- USB4
最大40Gbpsの汎用高速ポート。映像出力(DP Alt)/ストレージ/ドック/外部GPUなど多用途。Thunderbolt 4と互換性が高い。
- Radeon 890M
RDNA 3.5世代の内蔵GPU(16CU)。1080p中〜高設定の軽〜中量級ゲームが目安。メモリはシステムRAMを共有。
